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2022年5月30日

wtGL値について

i)狭義のwtGL値
炭水化物が大半を占める食品を単品で評価する
対象)ご飯、パン、麺類、甘いおやつ、あられ、芋類、果物、飲料水

ii)広義のwtGL値
上記の狭義のwtGL値に対し、炭水化物量は同じとした場合において、たんぱく質や脂肪、食物繊維など他の要素が加わった食品や料理の場合の広義wtGL値はむしろ低くなります。

これは
・食物繊維による糖質吸収抑制効果
・たんぱく質や脂肪自体の糖質吸収抑制効果
・同時摂取のたんぱく質によるインスリン分泌作用
などが挙げられます。

wtGL値が低くなるということは血糖変動値を低下させることに繋がります。
糖尿病の人は炭水化物主体の粗食よりもカロリーも気にしないでしっかりおかずを増やすべきです。

wtGLとリブレとの関係

リブレ検査は糖尿病と診断されてるがインスリン注射はしたくないと思っている人や境界型糖尿病と言われている人にオススメです。
リブレ血糖変動も血糖値も摂取カロリーではなくwtGL(ブドウ糖換算量)摂取量に相関します。

その血糖変動のピーク値は個々で異なります。
何故ならwtGL値が同じだとしても個人のインスリン分泌反応の程度が違うからです。

リブレ血糖変動や実際の血糖変動に影響する因子
i)wtGL値
ii)自己インスリン分泌反応

食事のスピードや運動の影響に関してはここでは割愛します。

wtGL値に最初興味がなくても食後血糖値のピークがリブレ血糖値で140mg/dlを超える食品であればその食品のwtGL値について勉強して下さい。

wtGL25〜50gで評価が目安

wtGL25g相当では正常、境界型糖尿病を含め、コントロール良好な糖尿病の段階であれば、140mg/dlを超えるような血糖変動はおこりません。
wtGL50g相当で血糖ピーク値が140mg/dl以下なら、ほぼ正常です。境界型糖尿病だと160mg/dl前後以上にピークがきます。
wtGL50g相当で血糖ピーク値が200mg/dl台前半であればまだ糖尿病コントロールは中等度以下と考えられます。
200mg/dl台前半を大幅に超える方は中等度以上と思われます。
wtGL50g以上は軽度な糖尿病段階からやめておきましょう。

自己インスリン分泌反応について

個人差があります。
食事の節制や運動などによるコントロール状況によって、同じ人物でも良くも悪くもなります。
つまり同じwtGL負荷でも同一人物において血糖変動は改善も悪化もします。

註)リブレは間質液のブドウ糖濃度を測定しています。
ここでは、リブレ血糖値と記し、本来の血糖値はそのまま血糖値と書いてます。

正常な方の血糖変動は極端な食事の仕方でない限り80〜140mg/dlの範囲のことが普通です。

リブレ血糖値は血糖値よりもピークが15分程度遅れ、かつ軽度ではありますが、正確性に欠ける面はあるようです。

主治医から詳しい食事の説明もなく薬主体の治療を受けている患者さんにおすすめ

リブレ検査は主治医から詳しい食事の説明もなく薬主体の治療を受けている患者さんにおすすめします。
今リブレ検査はインスリンなどの注射薬治療している方に保険適応になっていますが、保険の適応がなくても比較的安価で、医療機関を通さなくてもAmazonあたりからでも簡単に求めることができます。
食事内容と血糖変動との関係及び運動との関係をざっくり見るには便利です。
但し実際の血糖値の変化やHbA1cまたはGA値で糖尿病のコントロールを評価する事が原則であることを忘れないことです。


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