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2022年10月17日

糖質制限よりも適正糖質を(2022年10月17日)

糖尿病の方へ


〜糖質制限ではなく適正糖質を心掛けましょう〜

〜糖尿病の人はできるだけ多くタンパク質をとって血糖値を下げ、筋肉をつけましょう〜

一般的な糖尿病の分類としては1型、2型糖尿病とされています。
完全なインスリン分泌障害でインスリン注射が避けられないタイプは1型です。大多数を占めるのが2型糖尿病です。
私は自分の著者の中で2型糖尿病を以下のタイプに分けることを提唱しています。

i) クラシカル糖尿病〜慢性的な主食における糖質過剰摂取が原因で、内臓脂肪過剰を伴っているタイプ

ii) 間食型糖尿病〜主食の糖質がきちんと適量であるにもかかわらず、甘いものやジュースなどの間食により食後血糖スパイクを繰り返してるタイプ

iii) 粗食型糖尿病〜主食においてカロリーはむしろ控えているにも拘らず、ほとんどが炭水化物のみ(例えば、ざる蕎麦、そうめん、塩おむすび、おかゆだけなどで済ませてしまう)、それもこれらの食事の性質上短時間摂取(早食い)のために食後血糖スパイクを引き起こしているタイプ

i) このタイプは説明の必要はないと思います。

ii) このタイプについても更に
a) 食後のデザートタイプ
b) 3時のおやつタイプ
と分けて考えますが

a)の方が良くないのは想像に難くないですね。ただし外食などゆったりとした時間の流れで食べるデザートは一概には悪くないですが、自宅でせかせかと習慣のように一気にたべるデザートは要注意です。


〜iii)粗食型糖尿病についてが、この記事のメインテーマのひとつです。〜

別のところでも書きましたが、炭水化物中心の粗食はダメです。

a) 白米だけよりはご飯の量が同じなら牛丼の方が血糖値が下がります

b) 寿司もそうですが、恐らく鮨10貫くらいがご飯1膳くらいでしょうが、血糖値は白米単独に比べ断然下がります。当然おまかせの刺身などはブドウ糖は含まれません。食べるスピードはゆっくりとなるとなおさら食後過血糖は起こりません。ビール1本かつ日本酒2合と多めに飲んだとしてアルコールのブドウ糖換算はビール350ccで7g更に酒2合で6g。ただしワイン、シャンパン、焼酎はほぼブドウ糖は含まれません。これくらいなら糖尿病がある方でも、コントロール良好な人では血糖急上昇は起こりません。コストが心配なだけです。

c) 蕎麦やうどんなど一気に食べる食材はたまごや焼き鳥などと一緒がなおいいでしょう。

d) おにぎりもいっきぐいなので勧めませんが、明太子や肉など入りの方がより良いです。

e) ご飯におかずの際のコロッケはやめましょう。コロッケならメンチカツ。メンチカツならハンバーグだけと言った感じです。

兎に角粗食にならないように注意してしっかりタンパク質豊富なおかずを一品でも多く取って、美味しく食べて、血糖値を下げましょう。
筋肉のためにも。

beef bowl.png

牛丼摂取後の食後血糖推移 Glycative Stress Research 2016; 3 (4): 210-221より引用


〜この項では説明しませんが、粗食な炭水化物だけよりもタンパク質などを加えるとカロリーは増えても、血糖値に影響するブドウ糖換算量は低下することがわかっています。〜

糖質の取りすぎは良くないですが、制限するというマイナス思考よりも、タンパク質や脂肪もしっかり取ってしっかり血糖コントロールするというプラス思考の方がより簡単で取り入れやすいと考えます。


〜糖質制限に関しては、ストイックに減らしすぎると思わぬ弊害が生じます。〜

印象的なものだけここでは書きます。

i) 体重は確実に減ってたが生理が止まった

ii) 筋肉が落ちた

とかよく聞きます。

一つ極端な例を参考までに
さて常日頃糖質制限を厳しくしすぎている人が強度の高いレジスタンス運動をするとどうなるでしょう?私の糖尿病の患者さんで経験した例を話します。彼は常日頃極端な糖質制限を課していました。そして週一度だけあるスポーツクラブで厳しい筋肉トレーニングをしていたようです。随分久しぶりに当院を受診した患者さんは早朝に豆乳だけ飲んで、スポーツクラブでトレーニングした後でした。勿論トレーニング後は何も食べていなかったようです。さっそく当院で血糖検査をしたところ、血糖は急上昇して300mg/dl近くになっていました。当然彼は不思議に思ったのです。では何故血糖値はそんなに上がったのでしょう?答えは簡単です。運動すると交感神経が刺激されそれだけでも血糖値は上がります。しかしこのケースの場合は単にそれだけではないのです。全てが極端だったのです。糖質制限も当日のレジスタンス運動も。理屈はこうです。日常やや枯渇傾向であるブドウ糖が急遽激しいレジスタンス運動の為に必要になったのです。その為筋肉や肝臓などの臓器にあるグリコーゲンを急きょ分解して捻出したのです。なけなしの貯金を急きょ解約したのです。体にとっては非常事態ですから、なだらかな血糖上昇とはならなかったのです。彼はあまり筋肉は思ったほどつかないのは、もっと頻回に通わないからかも?と思っていたそうです。ぞっとしますよね。これは極端な一例です。


〜最後に糖質制限と私の提唱する適正糖質の決定的違い〜

糖質制限論者は、糖質の種類を分けないで論じてます。私の提唱する適正糖質は、血糖値への影響を考えてプドウ糖換算量で求めています。特にタンパク質の血糖に関する影響や、糖質でも、果糖、ガラクトースなどの糖質のことも考え合わせるとストイックな糖質制限は必要ないといえます。

もちろん糖質過剰摂取は気をつけてください。


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