2010年7月 4日
私が考える現行のガン検診の弱点
参考までに私考える現行のガン検診の弱点を列記します。
1) 胸部単純レントゲン検査では1cm以下の腫瘍は写らないか見落とされてしまう可能性があります。
2) 胃バリウム検査は感度がいいとは言えず早期のガンは写らない可能性があります。実際にバリウム検査で異常を指摘されると胃カメラ検査にまわされます。その胃カメラ検査の結果で最終判断されていることでも明らかなように医師は胃カメラ検査を信用しています。
3) 上腹部エコー(胆のう、膵臓、肝臓、腎臓、脾臓など)はかなり有用な検査です。しかし膵臓に関しては明瞭に全体像を観察しづらいことがしばしばあり、特に太っている方は困難です。膵臓ガンの気になる方はこの検査のみでは早期発見は無理だと考えてください。
4) 大腸:便鮮血検査で多くは代用されています。これはかなり有用な検査ですが、直接内視鏡で見ることと比較すると当然信頼度はおちます。
5) 乳房;マンモグラフィーと乳房エコー検査は有用ですが、施設間での格差は大きいようです。またマングラフィー検査は痛みを伴うことが多く、胸壁側が死角になりやすい欠点があります。乳房エコーでは小さな播種性の病変は検出できません。
6) 婦人科領域:子宮頸部、及び子宮体部の両方の細胞診さらには経膣式超音波検査が必要です。自覚症状の無い方はこれらの検査に抵抗を感じる方も多いようです。
7) 前立腺および膀胱;PSAという前立腺の腫瘍マーカーと血尿の有無でスクリーニングされています。あまり下腹部のエコーは施行されていないようです。
上記の3)から7)までの検査はMRI検査が最適と考えます。
※特にお薦めしたい検査はビキニMRI検査(乳房と婦人科領域の検査をこう命名しました)です。
2010年7月 3日 « トップへ » 2010年7月 5日