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1型糖尿病や罹患年数が長く難治性の糖尿病の方は例外です

HbA1Cの検査自体が約2ヶ月のタイムラグがありますが、そのことを患者さんと話ながら低血糖を可能な限り避けながら、悪くてもHbA1Cは7.0以下を目指します。しかし可能な限り正常人の血糖変動を目指すことは言うまでもありません。大病院の先生方は我々開業医がみる症例に比べ、中等度以上の難治療例で大変だと考えています。私自体が手こずる症例はなるべく早い時期に大病院の先生に紹介して連携を心がけています。

一度に摂取する際の炭水化物量に関しての私の見解は以下のごとくです。
ただし内因性インスリンの分泌が保たれている(膵臓β機能低下または糖毒性が生じていない)とされる軽症から中等度の方に限ります。糖尿病罹患年数や経時的HbA1Cの変化にもよりますが私はHbA1C7.5以下と考えています。

1)wtGL25g以下なら、血糖値変動に大きな影響はないと考えます。ただし空腹若しくは食後3時間以上経過した条件下での摂取であり、1日のトータルの話ではありません。糖尿病が悪化していない状態であればGI値の高いブドウ糖ですら25g以内なら血糖変動も影響は少ないと思います。炭水化物で太りやすい人にもこのくらいの量は問題ありません。
2)wtGL50g過ぎたあたりからは、上のどちらの方も問題となりえます。テストミールの結果からはブドウ糖60gあたりから血糖変動に影響が強まっているようです。
3)wtGL60g以上は、糖尿病の診断のついている方は軽症の方でも大いに問題です。
このことはテストミールや75gブドウ糖負荷試験の血糖変動からもいえると思います。

特にコントロールの良くない糖尿の方は一食中の炭水化物の合計でwtGL50g~60g以下が良いと考えています。

註) じゃがいもやさつまいもなどの芋類は食事中であれば、穀物との兼ね合いでその量は血糖変動に対して要注意ですね。特にじゃがいもの方はおやつというより食事時が多いでしょうからその摂取量には気をつけて下さい。ニンジンは高GI食品とする報告は多いようですが、血糖値に影響を及ぼす程の量は食べないでしょう。糖尿病の方は食後のデザートより3時のおやつ感覚の方が良いでしょう。飴玉やチューインガムなども意外と炭水化物多いので気をつけて下さい。

註)主治医はあなたです。

悪玉コレステロールの治療に関しては必要と判断すれば服薬することで殆どの方が上手くコントロールできます。食事や運動に気をつけても意外と良くならないという経験をお持ちの方が殆どだと思います。その対局にあるのが糖尿病や高中性脂肪の方です。多くの糖尿病の方は高中性脂肪を合併しています。この両方に関しては運動と食事(特に炭水化物)がその治療に大きな比重を占めています。


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