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インスリン注射をしている時点のリブレ測定について

インスリン注射に対する主治医の考え方

a)インスリン注射治療をずっと継続するか、
b)インスリン注射治療をなるべく早期に中止する
の二通りがあります。

私の最も敬愛する元順天堂糖尿病教授であられる河盛隆造先生は、インスリン治療が必要と判断した時には早い段階で導入されます。
そのことにより悪戯に繰り返される食後過剰血糖により引き起こされる膵疲弊を予防するのです。
そのことが膵臓からの自己インスリン分泌を正常化に近づけることにつながり、インスリン注射からの脱却につながるのです。
インスリン注射は最後の最後でやっと取り入れるというのでは膵疲弊は進んでしまいインスリン注射が生涯続いてしまう結果に繋がります。
これを先生はインスリン注射を敗戦処理投手にするなとウィットにとんだ表現で講演されています。
インスリン注射導入してしっかりと血糖変動をコントロールしていくというデリケートな状態におけるリブレ値のタイムラグや血糖値との誤差は危険だと考えておられると私は解釈しています。
この際は直接血糖値を測ってHbA1cやGAなどの指標を利用する方が断然薦められます。

糖尿病専門医の先生方の多くがインスリン治療継続をされている印象があります。
それは我々を含む開業医や患者さん自身の問題による紹介遅れの要因もあるかもしれません。
インスリン注射をしながらのリブレ使用については、私としては反対ですが、それは主治医と患者さんとの間の相互理解によるもので私が口を挟むべきではないと考えます。


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