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日常の食事中のブドウ糖換算量について(2022年10月13日)

普段よく口にする食品の血糖値への影響を考えてみましょう。


カロリーでなくブドウ糖換算量が血糖値に影響します。詳細はここでは省きますが、私は正常な方ではなく、境界型糖尿病や中等度までの糖尿病の方には1回の食事中のブドウ糖換算量50gを超えないように指導しています。また正常な方はブドウ糖換算量75gくらいまでなら大丈夫と考えています。


i) イタリアン〜パスタ、ピザについて
パスタの麺自体の量が血糖値には問題となります。パスタの味付けや種類にもよりますが、180gくらいで、ブドウ糖換算量は22〜30g前後です。たらこ、明太子、和風キノコ、ミートソース、シーフードなどは殆どブドウ糖を含んでいません。麺の量だけ気をつけて美味しく食べて下さい。むしろこれらの具材を併用すると、麺単独よりもむしろ血糖値は下がります。

ピザも生地の量だけ気にして下さい。ピザ100gでブドウ糖換算量は25g前後ですので、糖尿病の方にはおすすめです。チーズもどんどんかけて下さい。ただし蜂蜜は大さじ1杯でブドウ糖15g相当になりますので注意です。


ii) 中華〜ラーメン、餃子、チャーハンについて
ラーメンは大体ブドウ糖換算量で40g前後です。麺の量が影響し、チャーシューを加えるとむしろ血糖値は下がる傾向です。餃子は皮に小麦粉が使われており個数によっては血糖値に影響しますが、キャベツ、ミンチ肉が入ったいわゆる餃子はなら6ケでブドウ糖15g相当です。因みに皮だけなら22g前後と計算されます。チャーハンは、カロリー面ではやや同量の白米より多いですが、血糖値への影響は白米の量が同じという条件では同等かやや少なくなります。ラーメン1杯、餃子6ケ、半チャーハンなら概算で40g+15g +20g=75g検討です。この量では糖尿病の人は血糖値がかなり上がります。正常な人は許容範囲内だとおもわれます。


iii) 和食について〜トンカツ、牛丼、寿司、オムレツ、ステーキ定食について

a) トンカツで定食
トンカツ定食で血糖値に直接影響するのは、白米の量と衣です。
薄力粉、パン粉の量やそれらのGI値を考慮するとすると一人前でブドウ糖換算量23g前後です。ご飯150gとするとブドウ糖換算量41g。トンカツソースは大匙1杯で糖質4、7g検討ですが、ソースのGI値からするとブドウ糖換算1、41gと殆ど血糖値には影響しません。概ね衣とご飯が血糖値に影響します。
これだけで計算するとブドウ糖換算量は23g +41g=64ですが、キャベツのブドウ糖吸収抑制効果や豚肉自体のインスリン分泌効果を考えるとずっと低くなります。測定してないので分かりませんが64→50gくらいまでさがる可能性があります。キャベツ多めで、ご飯少なめでゆっくりなら例え糖尿病があっても中中等度でコントロールされていれていれば、これを越えなければ大丈夫だと思います。

b) 牛丼について
牛丼1杯と白米との血糖値に対する比較を且つて同志社大学大学院医科学研究所アンチエイジングセンター、酸化ストレスセンターから詳細に発表されてます。
結論は白米単独よりもご飯の量を同一にした条件下では、タレや玉ねぎの影響はさほどでないが、牛丼にすると血糖変動に関しては低くなると発表されています。矢張り牛肉からのインスリン追加分泌効果と考えられます。

c) 寿司盛り合わせについて
私が大変勉強にさせて頂いたfood-hack.comより引用致します。1人前寿司盛り合わせ390gとご飯1膳150gの食後血糖値に与える影響はほぼ同じとのデータがあります。ご飯の量は寿司の方が概算で230gに対してご飯1膳は150gでした。それぞれのブドウ糖換算量はほぼ40gと同様でした。つまり食後血糖に与える影響はほぼ同じという事です。これは牛丼の所で説明した肉の影響と同じ理屈で魚に含まれるタンパク質からのインスリン追加分泌効果で説明がつきます。

d) オムレツ1人前について〜三越伊勢丹のレシピ参考〜
卵2〜3ヶ、バター10g 塩、こしょう各少々、ケチャップ大匙3
赤ワイン大匙2とありました。ケチャップは、日本糖尿病協会の資料によると大匙1杯あたり3、9gの糖質でした。これはブドウ糖換算では大匙3杯にしても計算上たった3、4gです。しかし糖質だけの表示ですと大匙3杯は3、9×3=11、7gにもなってしまいます。同じく赤ワインに糖質があるとされますが、GI値から計算すると赤ワインのブドウ糖量は無視できます。このようにして計算するとオムレツはケチャップを考えてもブドウ糖換算量は血糖値に影響する最小ブドウ糖量の5gにもなりません。
オムライスとなるとご飯の量が問題となります。

e) ステーキ定食
たまには奮発して、ステーキ定食にしてみましょう。
もうお分かりのようにステーキやドレッシングそれにソースをかけてもほとんどブドウ糖は無視できます。和牛や輸入牛の違いはありません。問題はポテトフライとビール及びご飯です。ご飯は1膳では41gブドウ糖換算量です。ポテトフライを50gとすると糖質15g検討ですが、GI値0、64で計算すると15×0、64=9、6gブドウ糖換算量となります。この時の飲み物は個人的にはビールです。因みにアルコールはワイン、ジン、ブランデー、ウオッカ、ウイスキー、ラム、焼酎などにはブドウ糖はありません。
日本酒とビールにはブドウ糖があります。しかし日本酒2合でやっとブドウ糖換算量6gです。肝心なビールは350mlは7gのブドウ糖換算量です。ちょっと微妙な量です。奮発してステーキ定食を注文する際の参考にしてください。
正常な方はブドウ糖換算量75gくらいまで、t境界型糖尿病や中等度の糖尿病の方は50g を越えないことをオススメします。


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