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2019年10月13日

病気の初期症状 女性セブン掲載

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総合内科専門医が目指す治療

脳や心臓で患者さんが倒れない為の治療
透析やQOLを脅かす症候生心不全を予防する治療


脳や心臓で倒れない為の危険因子の管理

1) 高血圧
治療薬は出揃っている。半減期を含む各薬剤の特徴を生かした治療の工夫が必要

2) 糖尿病
その時点での個々の状態に合わせた食事、特に適正な炭水化物量を指導した上で必要とあれば薬剤治療を行う。

3) 脂質異常症(LDLと中性脂肪)
LDLは薬剤効果が大。中性脂肪はアルコール摂取量や主に炭水化物摂取量との関係が大           

4) 心房細動
脈を取る癖をつけておく事。意外と自覚症状のないことがある。適応があればアブレ―ションなどで心房細動を治療。ただしCKDが高度に進んだ段階では薬効と副作用を考え合わせて処方薬数をできる限り少数に。


註)喫煙、50g/日以上のアルコール摂取、年齢、家族歴ももちろん動脈硬化の危険因子として考えられる。


以上の因子が一つでもあれば、例えなんら自覚症状が無くても脳卒中や心筋梗塞のリスクは存在する。

更なる深刻な危険因子として

A)慢性腎臓病CKD
軽度〜中等度低下、中等度〜高度低下、高度低下に分類される。腎機能が正常であることが理想ですが、少なくとも軽度から中等度までの段階に食い止める総合的治療が重要。


a)上記の1~4までどの因子もCKDに関わりうる。
1~4に対してのバランス治療が求められる。


b)糖尿病が関係するCKDをDKDと呼んでいる。
これはCKDにおける糖尿病の罹患率が高く、また高齢化社会を迎えるにあたり、本人のQOLが大きく損なわれかつ医療費の高騰を招く透析患者を減らす目的からのキャッチフレーズでもある。現在、高血圧やコレステロール治療に関しては多くの医療機関である程度標準的治療ができるまでになっています。しかし糖尿病に関しての治療方法や治療薬選択に関しては各医療機関による差は如何ともし難く、糖尿病や腎臓の専門医が透析防止のために警告を鳴らし始めています。開業医としては早い段階のうちにエビデンスの出始めている薬剤選びや必要な検査を心掛ける責任はあります。一方でDKDの治療には薬剤のみに頼らず食事や適度な運動など患者さん側の協力なくしては成り立たないことを医療従事者も患者さんも肝に命じておく事も大事なことです。


c)消炎鎮痛剤(NSAIDs)の乱用を慎む。
NSAIDsにより血圧悪化や浮腫ひいては腎機能悪化は珍しくありません。整形外科医の理解も欠かせません。高度腎機能障害が生じてしまうと種々の治療が後手に回ってしまいます。早期の段階で手を打つこと、自信がないときは躊躇せずそのケースに適切な専門医にすぐ相談するが必要です。CKDまたはDKDの治療には糖尿病や腎臓の専門医だけでは不十分で、整形外科、循環器科、脂質代謝など総合的見地から望むべきと感じています。


B)無症候生慢性心不全(CHD)
QOLに大きな影響はないが、心エコー検査やBNPなどで心機能に異常を呈する段階。
上記の1~4の危険因子や註)の項目がいくつかが重複するとたとえ無症状と思っていても、軽度〜中等度のCHDが生じている可能性があります。早期発見と早期治療が望まれます。ここでも上記のNSAIDsの多用の弊害が大であることを忘れないこと。一旦症候生CHDとなると治療抵抗生も懸念されQOLが大きく損なわれます。

無症状のうちのお勧めの検査して

i)頭部MRI;無症状のうちに微小出血や隠れ脳梗塞を否定する。

ii)冠動脈CT およびFFR機能付きで冠動脈の狭窄のみで無く血流状態を把握する。

iii)心臓エコー検査、BNP血液検査などで心不全や心筋などの状態の把握。

iv)心電図もしくは自分で脈を取る事で心房細動を見つける。


どうしても避けたい状態 

・心筋梗塞
・脳卒中:脳梗塞、脳出血、脳塞栓
・症候性慢性心不全:QOLを脅かす段階の心不全 
・人工透析


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