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2010年7月 1日

求められる、国が主導する混合診療のできる「ガン治療専門病院」

進行ガン・末期ガンはあらゆる治療をするべき今日本でガン治療に関して私がもっとも強く求めたいのは、国が主導する「ガン治療専門病院」です。「国立ガンセンター」があるではないかと言う人がいらっしゃるでしょうが、ここはガン治療の専門病院というよりは、基本的にガン治療の研究施設でありその役割のひとつとしてガン治療が行われています。大学病院が「研究・教育・臨床」を3本の柱としているのと同じです。


私の理想とするガン治療専門病院では
1)臨床志向の医師のみの集まりとする。
つまり臨床医が研究や学会発表に労力を費やして、残りの時間で患者さんを診るということの無いようにする。なぜなら患者さんは臨床医を求めており、研究者を求めてはいません。
2)放射線治療をもっと活用する。ひとくちに放射線治療といってもその種類は豊富です。欧米と比較するとガン治療における放射線治療の役割が十分ではありません。
3)混合診療を認める。 今の日本の医療制度では、保険適用の薬と保険適用外の薬を併用する「混合診療」は禁じられ、もしひとつでも保険診療適用外の薬を使用すると、保険適用の薬も保険適用外になるので、治療費が10倍近くになることがままあります。
4)ガン治療と緩和ケアーと栄養管理を同時に平行して行なう。これらの三つの条件がそろってはじめてより良い延命治療が達成できます。しかし今の日本では緩和ケアーのタイミングが遅く、緩和ケアーそのものがガン治療の後始末のような終末医療となっています。
5)免疫療法については、保険外治療であることと免疫療法単独での腫瘍縮小効果が期待出来ないために多くの主治医にはあまり期待されていないようです。そのため患者さんがこっそり受けている構図があります。免疫治療では腫瘍縮小が望めなくても、四つの項目(くわしくは進行がんのところに記載)が改善すれば、延命効果効果があると考えていいと思います。


註1)私の理想とするガン治療専門病院を作るにはそこで働く医師の経済面を手厚くすることが必要です。それには政治主導で無いと実現は不可能です。
註2)患者さん側もがん保険などに自己責任において加入しておき、より手厚い治療や場合によっては医療保険が効かない先進医療に備えることです。
註3)研究医の存在はいうまでも無く重要で、医学の進歩には欠かせません。ここで提案した病院では彼らの知恵を情報として学び、ひたすら臨床に生かすことに専念する治療機関を目指すことです。


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