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一例を挙げます

朝小さなコッペパン2個と無糖のコーヒーで7~8分で済ませたとある患者さんに言われました。私はせめて、洋食系を好むならならハムか卵またはチーズを足したり、もし和食系を好むなら、魚やかまぼこ、もしくは大豆や納豆などを加えることで15分以上時間をかけることを提案しました。何故なら時間をかけることで急激な血糖変動が避けられる可能性がある点と更には筋肉のもとになるたんぱく質をしっかり摂るという利点に繋がるからです。それにたんぱく質は血糖変動に大きな影響はおこしません。この数年私はカロリーありきの栄養学ではないような気がしています。

註)HbA1cの質という言い方がされるときがあります。
糖尿病コントロールにおいてその代表的指標であるHbA1c値が正常範囲に近づくように治療することは概ね良いことではありますが、同じHbA1c値でも食前食後の血糖変動の幅が大きいほど血管を傷めてしまうということもわかっています(いわゆるHbA1cの質)。だからより良い質のHbA1cを実現するには低血糖や極端な食後過血糖を避ける工夫をする必要があります。その為には低血糖を引き起こしやすい治療薬を避けることも大事ですが、炭水化物量の加減や食事にかける時間にも留意することが望まれます。

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